だいにぐるーぷ初の没入型コンテンツとして制作された、最新作『ゾンビゲーム』。
初開催の石川・埼玉を加えた、7都市・全9公演の上映会ツアーは盛況のうちに幕を下ろし、YouTubeでの公開もPart1がすでに17万回再生を記録している。
本記事では、ディレクターの岩田と、実際に“主人公”としてゲームを体験した飯野へのインタビューをもとに、ゾンビゲームの制作過程や、完成した作品の裏側を振り返っていく。
※この記事はゾンビゲーム本編のネタバレを含みます。まだの方は本編を先にご覧ください。
ーまずは上映会ツアー、お疲れ様でした。率直に今のお気持ちはいかがですか?
岩田:いやあ、作品の評価が思ったよりも低くて落ち込んでますね…。めっちゃ低かったってわけではないですが、もっともっといけたらって思っていたので、思ってたよりもという感じです。
岩田:何が原因なんだろう…ナレーションがなかったとかそういうのなのかな?
飯野:僕としては想像してたよりよかったかなって思います。
ーお二人、正反対な手応えなんですね?
岩田:僕も自信はかなりあったんです。作りたいものが作れたし、編集とかも上手くいってて。だからこそ、作品の評価が思ってたよりも低くて。こんなもんなんだってちょっと落ち込みました。
飯野:僕は作品評価はあんまり見ていないんですが、予想してたよりも多くの観客が上映会にきてくれたのでよかったなと。
ー作品の中には裏切り者の存在もありましたが、そこにも裏切り者の目的とか、細かい背景があったりしたんでしょうか?

岩田:いや、特にはないですね。一応伏線的なものは用意してましたが、そんなに細かい背景とかはありません。
ーこの裏切り者については飯野さんどう思ってました?
飯野:いやもう、シンプルにうざかったんで。とりあえず谷口をって感じでした。ぶっちゃけどっちも同じくらいうざかったんですけどね。
ー飯野さんがどちらを選ぶかは岩田さんの想定通りですか?
岩田:いや、どっちでもよかったね。どっちにしても逆をいくだけだったし、当たってもそのままでいいかなって。
岩田:あのシーンは手前の飯野がイキイキしてるのがやっぱ面白かったですね。
岩田:大して面白くならなかったのでばっさりカットしましたが、「俺は飯野を信じてる」みたいなくだりで、谷口と長谷川が飯野の恥ずかしいエピソードを言っていくっていうのもありました。
飯野:初出しの情報とかもなくて弱かったですね。
岩田:昔からの仲っぽいエピソードのために、演者たちがカメラ外のところでいろいろ飯野のエピソードの聞き込みをしてくれてたんですけどね。サブチャンネルとかですでに出ちゃってるようなエピソードばっかになっちゃってました。
ー今作では主人公としてゲームの中に没入しましたが、飯野さんの中で特に印象に残ってるシーンとかはありますか?
飯野:チュートリアルの横山が死んで運転してた子が逃げるとこですかね。「なんかすごいことが始まったな」って感じでした。

ー今回ドッキリでいうところのターゲットが飯野さんだったわけですが、対飯野さんということで力を入れたところ等はありますか?
岩田:飯野が毒舌で突っ込みやすいように、いかにトスをあげるかですね。
岩田:今作は飯野が毒舌というか、とにかくツッコむ側なので。みんながおかしなことをやっていて、飯野だけがまともなんだけど、ゲームの中の世界では飯野だけがズレてるから、飯野は全力でツッコむみたいな。
岩田:なので飯野がボールを打ちやすいようにトスをあげれば、もうあとは飯野が打ってくれるので。飯野が一番面白くなるような球を用意していました。
ーちなみに、今回飯野さんを主役にした決め手とかはあるんですか?
岩田:やっぱり飯野にゲームオタクっぽいイメージがあるのと、今回みたいな座組だと飯野が映えるなって思ってですね。
ー作中屈伸のイライラシーンとして、アイナのために血清を15階まで取りに行くくだりかなと思います。ここでは1度やり直しくらってましたが、どう思ってましたか?

飯野:めっっっちゃうざかったですね。結構マジでうざかった。
岩田:あれ一応たしか1時間かな?とかで制限時間を設けていたんですが、1回目は絶対に間に合わないだろうなって自信がありました。
岩田:だから、2回目は相当頑張ってたと思いますよ。階段なんかマジでダッシュしてたし。
ー階段を駆け上がるのもそうですが、途中のゾンビがゴミを蹴ってしまって進めないのとかも大変そうでしたね。
飯野:あれもかなりうざかったですね。作中でも言ってましたし、『飯野の死亡ログ(DAI 2 MAGAZINE Vol.7)』でも言った気がします。とにかくうざかったです。
岩田:登壇でも同じ話してたから、相当執念深いなって思いますね。
飯野:お前もずっと同じ話してるだろ。

浦和上映会
ー登壇といえば、今回は台本は用意したんですか?
岩田:いや、台本は用意してないです。けど、話の流れは勝手に大体固まってきてますね。
岩田:飯野にどこがうざかったですか?って聞くと、その「ゴミ散らしとけ」と「ステージ2のボスの角待ちせこい」とかその辺の話をするんですよね。あとは「ボスが毎回こざかしい」とか。
岩田:そのボスの中の人って身長190cmくらいある結構コワモテの方なんですよ。最終日にその方が上映会にきた時だけ、飯野のボスへの文句がマイルドになってましたね(笑)

飯野:本能が避けてましたね。
岩田:その前かな?どっかでインチキくじのクリアファイルも「ボスが一番ハズレだろ」って言ってたことも怒られてましたね。「飯野くん、さすがにあれは悲しいですよ」ってその後も平謝りしてました。
飯野:ちょっと冗談通じなかったですね…。
ー今回初の試みとなったゲームの世界に没入する企画でしたが、今後シリーズ化するなら、この人にこういうゲームやって欲しいみたいなのはありますか?
岩田:いや〜、飯野が第1弾やっちゃったから他の人やりにくいんじゃないかな?言ってしまえば『名探偵津田(TBS系・水曜日のダウンタウン)』を他の人がやるみたいなことなので。
岩田:飯野が今回かなり面白かったので、他の人はやりにくいと思います。なので、第2弾やるなら飯野さんお願いします。
飯野:そうですね、他の人はプレッシャーに耐えられないでしょう。僕がチラついちゃいますからね(笑)
ー第2弾、これならやってあげてもいいよっていうのはありますか?
飯野:サイバーパンクだな。『サイバーパンク2077』やりたい。
岩田:ええ…。童貞ものの恋愛シミュレーションゲームでいい?
飯野:やだよ、絶対つまんないだろ。
ーそれこそメンバーシップ限定配信で先日、韓国のギャルゲー実況やってましたよね?

メンバーシップ限定生配信『飯野太一の毒舌恋愛シミュレーションゲーム』
岩田:そうそう、ああいうの。やっぱ、ああいうのは飯野の毒舌が映えるよね。
飯野:まあ、ちょっと面白そうだけどさ。
岩田:ちょっと面白いよね。まあ、飯野さんスケベですから。作中でキスしたがったりね(笑)
飯野:そんなゲームだったら本当にキスできそうだしな〜。
ー作中では結局キスにありつけませんでしたもんね。その後はどうですか?
飯野:プライベートで頑張ってますが見込みはありません。
ー最後に、改めて作品の注目してほしいポイントや見どころを教えてください。
岩田:飯野が1日目の夜にガチでキレてるんですけど、そこは何回も見ちゃうくらい好きですね。
岩田:あんなに嫌がってる姿がこんなに笑えるんだって思いましたし。長谷川に「聞いてねーよ」ってキレたところからずっと、運営にも演者にもキレ散らかしてるんですよ。なかなか見れないじゃないですかこんなの。

飯野:なんかこう、本当に自分に置き換えて見て欲しいですね。本当にゲームとして自分がプレイしてるような感覚で見てくれたら、僕の感情がより伝わりやすいと思います。
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没入型コンテンツとして初めて制作された『ゾンビゲーム』は、映像作品でも、単なる体験イベントでもない、だいにぐるーぷにとって新しい挑戦だった。用意された演出だけでなく、想定外のトラブルや苛立ち、本音のリアクションまでもが、この作品の一部だ。
飯野が「ゲームとして自分がプレイしてるような感覚で見てほしい」と言うように、『ゾンビゲーム』は“見る作品”であると同時に、“体験を共有する作品”でもある。
もしまだ視聴していないなら、ぜひ改めて本編を再生してみてほしい。
そしてすでに観た人も、もう一度“飯野の目線”に立って振り返ってみてほしい。
そこには、初の没入型コンテンツだからこそ生まれた、だいにぐるーぷの新たな可能性が詰まっている。
2026年、彼らのさらなる作品にも期待したい。