4月から始まった新生活にも少し慣れ、5月の終わりを迎える今。
通学や通勤のルートには慣れ、徐々に新たな環境に馴染んできた人も多いだろう。
でも、その分ふと立ち止まって、「このままでいいのか」「なんとなくやる気が出ない」と感じる瞬間が出てくる。
新しい挑戦には、希望と不安の両方がつきまとう。
理想と現実のギャップに戸惑ったり、まわりの誰かと比べて焦ったり――
誰もが心のどこかでそんな気持ちを抱えているはずだ。
今回登場するのは、スタッフとしてだいにぐるーぷの活動を支える安西とじゅんや。
一見順調に見える彼らも、過去には不安や後悔を味わいながら、今の場所にたどり着いている。
挫折、迷い、決断、そして仲間との支え合い。
2人のリアルな経験から、挑戦の本当の意味と向き合ってみたい。
― これまでの人生で、一番挫折を感じた出来事は何ですか?
安西:浪人期間ですね。中学、高校、大学と進む中で、突然1年だけ止まることになって、周囲が進んでいくのに自分だけ取り残されたような感覚がありました。
安西:世の中では「浪人=チャンス」「切り替え期間」みたいに前向きに言われたりもしますけど、僕自身はそんなふうには捉えられなくて。むしろ、地下アイドルにハマって握手会に通ったり、勉強のモチベーションも下がりっぱなしでした。
安西:結局、現役のときに受かってた大学に戻ることになって……やっぱり“挫折”だったと思いますね。

安西浪人期
安西:でも、その1年が無駄だったかというとそうではなくて。机に向かう時間が増えて、自分自身と向き合う時間も自然と増えた。
安西:「自分とは何か」みたいなことをずっと考えていて、今思えば、客観視する力が身についたのはこの期間だったと思います。
じゅんや:正直、大きな挫折はないんです。というのも、むしろ「挑戦を避けてきた人生だったな」と思っていて。失敗したくないから、無意識にリスクを避けていたところがあったと思います。
じゅんや:でも、そんな自分が強く記憶している出来事がひとつあって、それが2024年に初開催した「感謝祭」です。

2024年の感謝祭当時
じゅんや:初めての大規模イベントだったんですけど、想定以上の来場者が押し寄せて現場は混乱。長時間並んでもグッズも屋台も利用できないという状況になってしまって。
じゅんや:そのとき、僕はパニックになってしまって。優先順位をつけられず、目の前のお客さんのことばかりに集中してしまって、全体が見えなくなっていました。

じゅんや:そこから学んだのは、「立ち止まらずに、次どうするかを考える」っていう姿勢。
あの経験はトラウマでもあるけど、間違いなく成長の種でもありました。
― YouTubeに専念する決断について教えてください。
安西:大学を辞めてYouTubeに専念したのは、心霊スポットの企画がバズって、チャンネルが伸び始めたタイミングでした。
安西:もし登録者が1000人のままだったら、絶対に辞めていなかったと思います。
安西:もちろん、親からの反対もありました。特に母親との衝突は避けられなくて。浪人させてもらって、お金もかかっていたし、罪悪感は大きかったですね。でもそれでも「自分の人生だから」っていう思いが強くて。
安西:最終的に親が理解してくれたと感じたのは、だいにぐるーぷ初の上映会。家族を招待して、多くのファンが劇場に集まってくれて……その姿を見たときに、「理解してもらえたな」と感じました。

初めての上映会登壇の様子
じゅんや:僕は就活に悩んでいたときに、だいにぐるーぷに誘われました。飯野や須藤と仲がよくて、飲みに行ったときに「入らない?」って声をかけてもらって。
じゅんや:元々映像編集が好きだったし、「やってみようかな」って自然と思えました。
最初は親からも反対されました。でも、母が「やりたいようにやってみたら」と言ってくれて。最終的には背中を押してくれた形ですね。

サブチャンネル「西尾の滑舌を歌で治すことは出来るのか?」よりじゅんや初登場
― 一人暮らしを始めたばかりの人に向けて、生活面でのアドバイスはありますか?
安西:家具と部屋のサイズ感には気をつけたほうがいいです。
安西:内見のときは広く感じても、家具を入れると一気に狭くなる。特にベッドのサイズはしっかり測っておかないと、えらいことになります(笑)

安西自宅のベッド周り
じゅんや:僕はガスの種類に注意したほうがいいと思います。プロパンガスはめちゃくちゃ高い。1.8倍とか普通にあるんですよね。家賃が安くても、光熱費でトータルで損するケースもあるから、本当に注意です。
じゅんや:あとは「おとり物件」ですね。ネットで見た良さげな物件に実際行ってみたら、「昨日埋まりました」とかよくある話です。ネットの情報は、鵜呑みにしない方がいいです。
最近1人暮らしを始めた2人の自宅についてはメンバーシップ限定動画で詳細が公開されている
― 最近、自分にとっての“挑戦”だと感じた出来事はありますか?
安西:プロの映画カメラマンと一緒に撮影したときですね。機材のスケールが全然違ってて。僕たちが使っているのが70万円のカメラで、向こうは数百万単位の機材。

「世界滅亡ドッキリ」撮影の様子
安西:でも、変に張り合うとかじゃなくて、最初から「教えてください」っていうスタンスで臨みました。
安西:我流でやってきた自分たちの経験も大事にしつつ、プロから素直に学ぶという姿勢が大事だと思いました。
じゅんや:僕はTシャツのデザインや、イベントの美術制作ですね。プロの人と一緒にものづくりをするのがめっちゃ楽しくて、刺激的でした。
じゅんや:ゆるキャラTシャツも、最初は下書きから始めて、最終的にはしっかり形にすることができて。自分の“想像”が、誰かに届く“形”になっていく感覚があって、それがすごく嬉しかったです。
2025年の感謝祭で販売されたじゅんやデザインの「しぼみゆるキャラTシャツ」
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挑戦とは、完璧になるためのものではなく、未完成なまま進み続けるためのもの。
「自分に自信がない」と感じている今この瞬間こそ、何かが始まるサインかもしれない。
2人の言葉が、これを読んでいるあなたの背中を、ほんの少しでも押してくれたら嬉しい。
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